WUZIQI — 五目並べ
美しさ、それ自体が理由
← ブログへ戻る

ルールと運営

連珠のルールを変えるのは誰か、大会で適用するのは誰か

連珠のルールを読むときは、本文を変更する権限と、試合で適用する責任を分けて考えましょう。RIFのルール本文は、それぞれ異なる役割として定めています。

ルールブックと盤面を描いたイメージ図です。実際の会議や特定のルール掲載ページを再現したものではありません。
ルールブックと盤面を描いたイメージ図です。実際の会議や特定のルール掲載ページを再現したものではありません。

連珠のルールを調べると、RIFのルール掲載ページと、大会ごとの案内に行き当たることがあります。書かれていることが違って見えたら、どちらに従えばよいのでしょうか。まず、ルール本文の変更を決められるのは誰か、有効なルールを試合で適用するのは誰かを分けて考えます。そのうえで参加する大会の文書を確かめれば、現場での裁定とルールの変更を混同せずに済みます。

記述が違って見えたら、まず対象を確かめます

規定を読んだら、それが着手や勝敗を扱うのか、試合中の争いを扱うのか、それとも大会固有の取り決めなのかを確かめます。同じルールという言葉が使われていても、文書の役割は同じとは限りません。二つの記述を比べる前に、それぞれの文書名、条項の位置、対象となる大会を確認してください。

たとえば、ルール本文が棋譜の記録に触れ、大会案内がその大会で用いる記録方法を指定している場合があります。「どう記録するか」の一文だけを抜き出すと、決定権が食い違って見えるかもしれません。前後も読めば、一方は責務を定め、もう一方はその実施方法を示している可能性が見えてきます。

対局時計の使用や対局の中断についても、同じように見分けられます。元の条項を確認したうえで、大会文書が条項を実施しているのか、現場の手順を示しているのか、ルール本文の変更を主張しているのかを見ます。それぞれの記述が何を扱うかが分かってから、権限を判断できます。

条項の前に、日付と適用範囲を読みます

RIFのウェブサイトに掲載された『国際連珠ルール』には、1996年5月2日にRIFが決定し、1998年5月3日にRIF中央委員会が小幅な修正を行ったと冒頭に記されています。以下でいう第17条と第18条は、いずれもこのページに掲載された本文を指します。

二つの日付は、掲載本文の版を見分ける手がかりになります。ただし、ページの題名だけで、現在の特定の大会がその全文を採用しているとは判断できません。大会案内では明示されたルールの版と追加の大会規定を確認し、掲載本文の条項を論じる際には、その本文の日付も押さえておきます。

冒頭には修正があったと書かれていますが、そこに修正の経緯が条項ごとに並んでいるわけではありません。そのため、現存する各条文がすべて1996年5月2日に採択されたとは言えません。また、この掲載本文を、現在のすべての大会規定を網羅した一覧として扱うこともできません。どの文書を読んでいるかを確認してから、効力を考えましょう。

第18条はルール変更を決める総会を示します

第18条は、これらのルールを変更できるのは連珠国際連盟(RIF)の総会による決定を経た場合だけだと定めています。「これらのルール」は、そのページに掲載されたルール本文を指します。ある記述が本文を変更するものかを判断するには、発言者の大会での役職だけを見るより、この条項を確認するほうが直接的です。

RIFの組織案内は、総会を連盟の最高権力機関とし、立法権と行政権を行使して、ほかの役職を監督すると説明しています。第18条が変更の決定を総会に委ねる背景を理解する助けになります。組織案内もルール掲載ページもRIFによるもので、同じ団体が自らの組織とルールについて説明した資料です。

大きな会議テーブルの周りに空席が並び、卓上には白紙と連珠の盤が置かれています
総会の権限と試合会場での責務は、RIFの組織案内とルール本文にそれぞれ記されています。イラストは実際の会議を描いたものではありません。
このルールの変更には、総会の決定が必要です。

組織案内には、総会は通常2年に1回、連珠世界選手権の期間中に開かれるとも書かれています。「通常」は開催頻度についての説明であり、ルールを変更できるのは2年に1回だけだという意味ではありません。特定の変更を調べるときは、対応する決定と日付を探し、総会の開催間隔を文書上の根拠の代わりにしないことが大切です。

第17条は大会主催者の現場での責務を定めます

同じ本文の第17条は、大会に主催者を置くよう求め、有効なルールが適切に使われているかを監督することや、試合中の争いを裁定することなどを責務として挙げています。試合中の判定に疑問があるとき、現場で判断する役割を示す条項です。第18条にあるルール本文の変更権限まで、主催者に与えているわけではありません。

第17条は、良好な対局環境の維持、棋士や観客による妨害の防止、規則を守らない棋士への処分、中断された対局を再開する順序の決定にも関わります。これらの職務はいずれも、対局現場での具体的な事柄を対象としています。中断された対局をどの順序で再開するかは主催者が扱う大会運営上の事項であり、この規則の本文を誰が改正するかについては、第18条を参照する必要があります。

二つの条項を合わせて読むと、境界が明確になります。主催者は有効なルールの適用を監督し、大会での争いに対処します。総会は、このルールを変更するかどうかを決めます。ただし、第17条が大会で公表される取り決めをすべて列挙しているわけではなく、主催者は大会規定を一切定められない、とも推論できません。目の前の文書が実際に何を定めているかを見極める必要があります。

1996年の序盤規定には決定者と日付が記されています

掲載本文には、第12.2〜12.4条のそばに、黒が最初の3手を置くという暫定規定は1996年5月2日に総会が決定した新ルールだ、という注記があります。当時の序盤規定、決定した機関、日付が一緒に記されており、第18条にいう変更権限が具体的な条項のそばでどう示されるかが分かります。

この例から分かるのは、この歴史的な版が一つの決定をどう記録しているかです。現在の連珠大会がすべて第12.2〜12.4条どおりに開始する証拠にはなりません。大会に向けた実際の準備では、その大会が明示的に採用するルールの版と関連する案内に従いましょう。過去の注記を読む際は、いつの決定について述べているかを忘れないでください。

大会前に3段階で適用文書を確かめます

まず大会案内を開き、大会名、文書の日付、引用されているルールの版を控えます。次に、自分の疑問に関係する元の条項と、大会固有の規定があればその箇所を探し、文書の題名も含めて読みます。一文だけを画像で保存し、後からルール本文なのか大会固有の取り決めなのか分からなくなるのを防げます。

最後に、違って見える二つの記述を、着手方法の説明、現場での争いの処理、ルール本文の変更の主張のどれに当たるか分けて考えます。大会文書に採用する版が明記されていなければ、文書名と条項番号を添えて、その大会ではどう適用するのかを主催者に尋ねてください。

参加予定の大会案内で、さっそく確かめてみましょう。採用されるルールの版と補足規定に印を付け、疑問のある元の条項を探します。それでも食い違いが残る場合は、両方の条項番号を示して、試合での具体的な扱いを大会前に主催者へ確認してください。


読み終えたら、WUZIQI で一局どうぞ。