石をきちんと置いたのに、なぜ自分の時計はまだ動いているのでしょうか。盤上で行う連珠では、石から指を離す時点と計時上の完了が、隣り合う別々の判定時点になることがあります。初心者はまず両者を区別し、石を置く、指を離す、同じ手で時計を押す、という一連の動作を明確につなげて練習する必要があります。
石から指を離す時点と計時上の完了
RenjuNetに保存されている国際連珠規則の第6条では、着手は対局者が石を放した時点で終わると定められています。パスを選ぶ場合は、パスを明確に宣言した時点で終了します。通常の着手では、指が石から完全に離れた時点が判断の基準です。
石が交点に触れていても、指でつまんだまま、押さえたまま、あるいは支えたままであれば、第6条における着手はまだ終わっていません。指が完全に離れて初めて盤上の動作が完了し、そのあとに対局時計を切り替えます。
第14.4条が適用される範囲は、さらに限定されています。規定手数を所定の時間内に終えたかどうかを判定する場合、最後の1手は、その対局者が自分の時計を止めた時点で完了したものとみなされます。これは特定の時間判定に用いる規定であり、第6条が定める着手の終了時点を変更するものではありません。また、この条文だけを根拠に、12分・1手5秒加算の大会では勝ちを決める1手も時計を押すまで有効にならない、と一律に判断することはできません。
着手した手で時計を押します
第14.3条が示す基本の順序は明確です。まず着手を終え、続いて着手に使った同じ手で自分の時計を止め、相手の時計を動かします。一般的な両面式の対局時計では、ボタンを1度押すだけで切り替わることがありますが、実際の操作は会場の機器に従ってください。
手の動きは、石を取る、交点に置く、指を完全に離す、同じ手を自分側のボタンへ移す、という4段階に分けられます。練習中はもう一方の手を盤や時計から離しておくと、それぞれの動作の境目が見やすくなり、両手が同時に用具へ近づくことで生じる誤解も減らせます。
時計は、石から指を離した直後に押します。盤上に手を残して局面を見続ければ、その間も自分の持ち時間は減ります。時計を押すのが遅れると、相手の着手を妨げるおそれもあります。相手はいつでも考えられますが、時計の切り替えは速やかに、はっきりと行う必要があります。
12分・1手5秒は大会ページの記載です
ウプサラ連珠オープンの大会ページには、開催日が2026年9月13日、時間設定が「12min + 5s/move」と記載されています。これは、その大会について持ち時間12分・1手5秒加算という設定がページ上で示されているという意味であり、大会結果や現地での観戦記録ではありません。
この表記は通常、双方に基本の持ち時間が12分あり、1手ごとに5秒が加算される設定を意味します。実際の対局では、石から指を離すことで盤上の着手が終わり、時計を押すことで自分の計時を止めて相手へ手番を渡します。2つの動作は続けて行いますが、概念としては分けて考える必要があります。
この大会ページには、対局時計の機種や詳しい設定は記載されていません。また、初手にも5秒が加算されるのか、機器上でいつ加算されるのかも説明されていません。そのため、ページの記載だけから初手後の残り時間を計算するべきではありません。対局開始前に、会場の時計表示と設定を直接確認してください。
まず石から指を離し、そのあと時計を相手へ渡します。
時計を押し忘れたら事実と争点を分けます
時計を押し忘れると、盤面と時計の進行が一時的にずれます。石から指はすでに離れているため、第6条における着手は終わっていますが、自分の時計は動き続けます。第14.3条も、対局者が時計を止め忘れる場合があることを明記しています。規則が自動的に時計を切り替えてくれるわけではありません。
相手に指摘する義務はありません。相手があなたの時計が動き続けていることに気づいても、知らせない場合があります。そのため、時計操作を相手の親切な注意に頼ってはいけません。石から指を離すたびに、着手した同じ手でボタンを押し終えたことを確認してください。
時計の押し忘れに気づいただけでは、両者の間に争いが生じたとは限りません。時計を押したかどうか、時計の表示、時間切れの状態、または関連する判定について意見が分かれた場合は、直ちに会場の審判または大会責任者へ知らせ、その大会の手続きに従ってください。自分たちだけで時計を戻したり、時間を加えたり、打ち直しを決めたりしてはいけません。
規則文が適用される範囲を確認します
この記事で参照した規則ページには、本文が1996年5月2日に採択され、1998年5月3日に小幅な修正を受けたと記されています。第6条、第14.3条、第14.4条の原文と適用範囲を確認するには役立ちますが、保存された過去の規則文であり、現代のすべての大会で使われる最新かつ完全な競技規程であるとは限りません。
時間設定も大会ごとに異なります。ウプサラ大会のページには12分・1手5秒加算とありますが、2026年北京連珠選手権A組のページには30分・1手15秒加算と記載されています。どちらも各大会ページに示された予定であり、2026年のすべての大会が同じ時計設定や時間規定を採用すると推測することはできません。
3つの節目を明確に練習します
最初の練習では局面をいったん考えず、何も置かれていない盤で動作だけを繰り返してもかまいません。毎回、石を交点へ正確に置き、指が完全に離れたことを確かめてから、同じ手で時計を押します。少しゆっくり動けば、見ている人も3つの節目が混ざっていないかを明確に確認できます。
次に練習対局をするときは、まず相手または審判に時間設定と対局時計の設定を確認し、石を置く、指を離す、時計を押す、という3つの節目に注意を向けてください。石から指を離すことで盤上の着手は完了しますが、規定手数と所定時間を審査する場合には、時計を押すことが第14.4条にいう計時上の完了にも関係します。この違いを意識すれば、動作が安定し、問題が起きたときにも状況を正確に説明しやすくなります。